どうも、コンビニの期間限定の商品を毎回ぎりぎりになって食べたくなるメンマです。
今回はファミマのラムネフラペチーノが食べたくなってきたのですが、近隣のファミマではもう全然見つかりません。
現在、育休中で0歳の娘さんを育てながら細々とITパスポートの試験勉強をしております。
本シリーズでは社会人4年目、IT初心者の私が過去問を解く中で頻出する用語の内、
「ちょっとこの単語、意味わかりづら!」
「この問題、ちょっと待って!」
ってなるような用語や問題について解説していきたいと思います。
・問題を解いた後、解説を飛ばしてしまう人
・ITパスポートの具体的な試験内容を知りたい人
この記事を読むことで、「丸暗記が理解に変わる」ようになります。
以下の3つのポイントを押さえるだけで、必死に暗記しなくても頭にすっと自然に入ってきます。
・似ている用語と比較する
・図で全体像をつかむ
受験を考えている方、興味のある方はぜひ読んでみてください!
また、2020年9月にITパスポート試験の出題内容が見直され、今年度から試験内容に反映されているとのことです。
それに際して、新しく追加された用語についても解説していきます。
今回は「ストラテジ系企業活動編」、いってみましょう!!
ちょっとボケてみたい単語
貸借対照表
この用語の読み方、知ってますか?

ちんたいたいしゃくひょう!!
なーんて、注意しないと勢いあまって、こう読んじゃいそうですよね(笑)
正しくは「たいしゃくたいしょうひょう(貸借対照表)」です。
貸借対照表とは左に資産、右に負債と純資産が並び、左右の各合計が釣り合う表のことです。


よく似ていますが、「賃貸」の貸、代が上に載っている方なのに注意です!



「賃」は報酬や代償に払うお金、「貸」はお金をかす、という意味があるよ。(出典: 漢字ペディア)
お金の貸し借りを表す表だから「貸借」対照表なんだね。
貸が最初にくる単語って少ないですもんね、間違える自分の気持ちも分かります。
そもそも貸借(たいしゃく)と読ますなら、貸し借り(かしかり)対照表のほうが分かりやすいし、言いやすいのになぁ。。。なんてぼやきたくなります。
字面から意味が想像できない用語
マトリックス組織
マトリックス組織をかなりざっくり言うと、「関西支部営業部(「関西支部」×「営業部」)」のように社員が2つの部署に所属している組織です。
マトリックス組織図


実際には2つ以上の部門に所属したり、人によっては「マトリクス」と呼んでいたりしますが、ITパスポートでは上記の理解で大丈夫です。
ただマトリックスって聞くと、どうしても映画のあれを思い浮かべてしまいますよね。
小学生の時に見たあの映画も、内容を理解するのに随分時間がかかったものです。
そもそもマトリックスってなんぞや。。。となって調べてみると、
マトリックス:母体、基盤、数学の行列
引用元 DICTIONARIES&BEYOND WORD-WISE WEB
う~ん、言葉の意味が直接この組織図を説明するようにはなっていないようです。
これは言葉の意味に固執せず、「そういうものだ」と受け入れてしまった方が良さそうです。
パレート図とABC分析
業務の分析には様々なグラフを駆使して判断するわけですが、パレート図もその1つです。
名前は聞きなれないですが、恐れることはありません!
簡単な棒グラフと折れ線グラフが組み合わさったグラフで、製品の不具合やクレームなどの件数と累積比率をだすことで、取り組むべき課題の優先順位を明確にします。
経営学者のヴィルフレド・パレートが考案したことから、この名前が付いたそうです。


また、パレート図とセットでABC分析も出題されます。
ABC分析は、パレート図に「A>B>C」と重要度のランク付けをしたものです。


ROE
Return On Equity:自己資本利益率
学生英語での「Equity」は「公平、公正」ですが、この場合は「株」と訳したほうが正しいです。
株を売るという形で株主から預かっているお金のことを自己資本といいます。
会社は株主からお金を預かり、株主に代わって事業を運営しているので
「株主のお金(株)=自己(会社)資本」
という訳です。
よって、「Return on Equity」で「自己資本のリターン」、自己資本(株)でどれだけ利益を上げたかという指標を意味します。



自己資本のリターンが大きいほど、株主の利益に繋がるね!
試験では「ROE」の意味を問われることよりも、ROEの計算方法を問われることが多いので、こちらもしっかりと覚えましょう。


ちなみに、自己資本という言葉があるということは「他人資本」という言葉もあるのです。
他人資本とは、他人から借りたお金、つまり借金や未払いのお金ですね。
「総資産=他人資本+自己資本」の構図が記されているのが、上記の貸借対照表になるのです。
ITパスポートに限らず、様々な業界で多用されているアルファベット3文字の略語。
英語の意味を知らずして、丸暗記は厳禁です。
ITパスポートの試験では略語に関する問いが頻出するため、略される前の状態の英語を理解することが合格への第一歩です。
「この問題、ちょっと待って!」な用語
損益計算書
損益計算書とは会社が事業を行うなかでどれだけの費用が出て、どれだけの売上、利益を出したのかを明らかにしたものです。
この表には普段聞きなれない用語が多く、それを覚えるだけでも大変なのですが、試験ではそれぞれの用語の関係性も知っておかないと解けない問題がかなりの確率で出題されます。
そのため、このような図で全体像を説明されることがあります。
損益計算書の概略図


どうでしょう?
この図、一見分かりやすくできているのですが、これだけを頭の中に落とし込むと問題にこける可能性があります!
実際に問題を見てみましょう。
問題 次の損益計算書から求められる経常利益は何百万円か。


ア. 120 イ. 190 ウ.200 エ. 210 (出典:平成28年度春期 第20問 ITパスポート試験)
はい!
「販売費及び一般管理費」、「営業外収益」、「営業外費用」、上記の図の中にはなかった用語ですね。
上記の図では「販売費」のなかに「一般管理費」が、「営業外損益」のなかに「営業外収益」と「営業外費用」が含まれているのです。
(よく見ると「特別損益」も同様に「特別利益」と「特別損失」に分かれてます!)
「損益」とは外費用(損失)から収益(利益)を差し引いた額になります。
なので、概略図にメモを加えるならこんな感じになります。
損益計算書の概略図 (メモ追加)


というわけで、
2000-1500-300+30-20=210
(売上ー売上原価ー販売費及び一般管理費+営業外収益ー営業外費用)
正解は「エ. 210」です!
また、この問題にはないですが「粗利益」という言葉も試験に出てくることがあります。
「粗利益」とは「売上総利益」のことです。



上の図はあくまで、「概略図」!
イメージとして持っておくことは大切だけど、
出題された項目がどこに当てはまるかは理解しておこうね。
商品棚卸高
学生さんでもアルバイトで棚卸作業をやったことがある方もいると思います。
では、棚卸に関する問題を見てみましょう。
問題 小売業を営むある企業の当期の売上高は1,500万円、商品仕入高は1,000万円であった。期首の商品棚卸高が100万円、期末の商品棚卸高が200万円であるとき、当期の売上総利益は何万円か。
ア. 200 イ. 400 ウ.500 エ. 600 (出典:平成28年度春期 第19問 ITパスポート試験)
「商品棚卸高」ってなんでしょうか?
「商品棚卸高」とは、売れ残った在庫のことです。
売れ残りが増えたってことだから、損失100万円ってことだよね?
じゃあ、答えは「イ. 400」だ!



実は売れ残りである在庫は利益として数えるから、その答えは間違いなんだ…
「在庫なのに利益とする」とは、どういうことなのでしょうか?
何だか一見矛盾しているような計算ですが、これは売上原価についてのある知識を知っておくと理解できます。
さきほどの、損益計算書で「売上ー売上原価=売上総利益」という計算をしていましたが、この時の売上原価というのは「実際に販売した商品の原価」を指します。
つまり大量の商品を一気に仕入れて売れ残り(在庫)が出た場合、仕入れ値から在庫分を差し引きして実際に売れた分の原価を計算します(「仕入高ー棚卸高=売上原価」)。


では問題に戻ってみましょう。
この問題文には当期棚卸高が記載されていないので計算で求めます。
期末の棚卸高から期首の棚卸高を引くことで当期の棚卸高が分かります。
よって、
1500-1000+(200-100)=600
(売上高ー仕入高+(期末の棚卸高ー期首の棚卸高))
になるので正解は エ.600 です。
「もしかしたら、出るかも?」2020.09 シラバス改訂で追加された用語
SRI
Socially Responsible Investment:社会的責任投資
環境省ではSRIについて以下のように説明しています。
財務的観点のみならず、環境問題や社会問題に前向きに取り組む事業者へ投資すること
引用:環境白書(環境省)
証券会社の商品としてSRIに特化したファンドもあるようです。
SRIの投資先として日本の企業では花王や伊藤忠商事などがあります。
CSR(Corporate Social Responsibility:社会的責任)と似ていますが、SRIは「投資」という大きなポイントがあることに注目です。
SDGs
Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標
これは一時期、テレビ局が猛アピールしていたため聞き覚えのある人もいると思います。
2015年9月の国連サミットで採択された「2030年までに持続可能でよりよい世界を目指そう!」という国際目標のことです。
具体的な目標が17個あるのが特徴ですね。


A/Bテスト
なんだか、ABC分析と混ざりそうですね(笑)
これはWebマーケティングの手法の1つで、例えば「同じ箇所に異なる広告を2パターン用意して、どちらがより高い効果が得られるのか」を検証するテストです。
「AとBを比較する」と覚えておけば良さそうです。


まとめ
今回はストラテジ系の企業活動編における以下の用語解説を行いました。
・貸借対照表: 左に総資産、右に負債と純資産が記載され、左右の各合計が一致
・マトリックス組織図: 社員が2つの部署に所属している組織
・パレート図: 棒グラフ(件数)と折れ線グラフ(累積比率)の図
・ABC分析: 重要度に応じてA>B>Cでランク分けした分析手法
・ROE: 自己資本利益率(当期純利益/自己資本×100)
・損益計算書: 経常利益=営業利益ー(営業外費用ー営業外収益)
・商品棚卸高: 売れ残った在庫、売上原価=仕入高ー棚卸高
・SRI: 環境問題や社会問題に取り組む企業への投資
・SDGs: 17個の持続可能な開発目標
・A/Bテスト: 異なる2つのパターンを比較するテスト
ほかの分野に比べて覚える用語は少ないほうですが、一方で企業の成績を判断する表に関する計算問題が多く出題されます。
計算問題は教科書を読むより、実際に問題を解いたほうが理解が深まるので過去問を積極的に解いていきましょう!
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